"古本掘出し屋"のつぶやき

本好き高じて古本屋商売に・・・多くの本を見ることが出来ても整理に追われ、読める時間の短いのが不満

行き過ぎの価格?

アマゾンマーケットプレイスで出品されている古書の価格で、これはちょっとバブリー(?)なんじゃないのかなと思わせられるものもあります。
最近、見かけたのがこの書籍。Amazon.co.jp: 幻の塔―ハウスキーパー熊沢光子の場合: 山下智恵子: 本

現在はとても民主的なイメージを振りまく共産党なのですが、戦前に厳しく弾圧のされていた時代の暗部をえぐるようなテーマがこの本の主題。この書籍で紹介されている熊沢光子について書かれたページを見かけた。「...ハウスキーパーとは、治安維持法下の過酷な監視と弾圧のなかにある共産党の要人の「妻」として、身のまわりの世話と伝達など補助的な党務に当たる若い女性のことである。この一種の偽装結婚は、とくに28年の3.15大量逮捕以降、党の暗黙の「制度」となったといわれる」と(因みにこのテーマは評論家の平野謙も戦後に論じていたり、立花隆の「日本共産党の研究」においても取り上げられた)。

さてその価格はと言えば、9/14現在で2万円近い価格になっています。
う~ん どうなんでしょう?

例えば、この書籍の場合「日本の古本屋」においても見当たらないので、かなりの希少性は否定できないでしょう。ただ、「売り手と買い手の思惑」の一致と言う私なりの尺度からすると、ちょっと難しい価格と思ったりします。